物理的な距離について

ここ最近、大学を卒業して仲間とばらばらになったり、お世話になっている先輩が転勤したりと、今まで距離の近かった人が距離の遠い人になってしまったりすることが多い。そして気づいたことは、物理的な距離は思った以上に、毎日に大きな変化をあたえるということだ。


今の時代は、携帯があってインターネットがある。それらがまだ世の中になかった時代から考えれば、距離があったって、ある意味いくらでもコミュニケーションが取れる時代になった。そんな生活をしていると、物理的な距離なんて関係ないんじゃ?と思ってしまうこともある。


でも、実は、人はまだそこまでそういう隔たりには慣れきれていないんだと思う。普段は、メールだけであっても、手紙だけであっても、それが自分を励まして、次に頑張ろうって背中を押してくれるだけの存在になってくれる。でも、毎日違う日を生活していると、心の調子が悪い時だってある。そんな時は、暖かいコーヒーを差し入れしてくれたり、肩をぽんとたたいてくれることのほうが、言葉なんかよりもすごい力を持つことがある。


そして、今のところ、気を利かせて差し入れをしてくれて、心地いい強さで肩をぽんとたたいてくれるのは、やっぱり近くにいる人なんだと思う。コミュニケーションにはいろいろな手段があって、言葉だったり、スキンシップだったり、間の取り方だったり、その他にも絵だったり、芸術だったり、音楽だったり。でも、どれも人の中にあるもの。そして、どれももう一人の人が反対側にあって成立するもの。


片方が発信しようって頑張って、もう片方が受信しようって頑張って、そしてお互いが頑張り続けることを信じとおす。本当に伝えないといけないことを伝えるためには、結構大変なんだと思う。


だから、物理的な距離はすごく大きな影響を及ぼすんだと思う。